こんにちは、二児の父ぽよみです。
子どもには、心から安心して過ごせる「居場所」が必要だと思います。
家や学校、保育園――。
けれども、いつでもそこが楽しく、落ち着ける空間とは限りません。
家族や友達とケンカをしてしまう日もありますし、学校で嫌なことがある日もあります。
そんなとき、ひとつの場所に頼りきりではなく、いくつもの居場所を持っていた方が、子どもの心はずっと軽やかになるのではないかと感じています。
保育園から小学校へ
息子が小学校へ入学したとき、同じ保育園から同じ小学校へ進学した友達はほとんどいませんでした。
入学前から「お友達できるかな」と小さくつぶやくこともあり、親としても新しい環境に飛び込む息子の姿を少し心配していました。
小学校という新しい世界に慣れるまでの間、息子にとって心強い存在となったのが、保育園時代の友達が集まる近所の公園です。
放課後になると、ランドセルを置いた息子はその公園へ向かい、保育園の仲間たちと夢中になって遊びます。
学校での緊張や不安を、一気に解きほぐしてくれる大切な時間。
笑い声や砂場の匂い、追いかけっこの足音に包まれるその場所は、息子にとって小学校生活を支える「もうひとつの居場所」だったのだと思います。
親がつくるきっかけから、自分でつかむ場所へ
保育園の友達が集まる公園に通うようになったのは、もともと親が声をかけたことがきっかけでした。
けれども、いつまでも親が整えた場所だけに頼ってほしいわけではありません。
子ども自身が、自分で見つけた仲間と、自分の意思で作った居場所を持ってほしい。
そのためには時間が必要だと分かっていても、心のどこかで「早く自分の世界を広げてほしい」と願っていました。
小学校の友達との新しい時間
小学二年生になるころ、息子の放課後の過ごし方が少しずつ変わってきました。
家に帰るとランドセルを置き、「いってきます!」と元気に玄関を飛び出します。
向かう先は同じ小学校の友達の家や近くの公園。
誘い合って遊ぶ約束をする姿が増え、気づけば小学校でできた友達との時間が中心になっていきました。
先日も、放課後にまず小学校の友達と遊び、その後にその足で保育園時代の仲間が集まる公園へ向かい、暗くなるまで走り回っていました。
一日に二つの居場所を行き来しながら、笑顔のまま帰ってくる息子の姿に、成長を感じました。
居場所が多いほど、子どもはしなやかになる
息子を見ていて改めて思うのは、居場所が複数あることの心強さです。
学校でうまくいかない日があっても、保育園の友達と笑い合えば気持ちが切り替えられる。
家で兄妹げんかをしても、小学校の友達と遊ぶ約束があれば気持ちが救われる。
子どもにとって居場所とは、単なる「遊び場」ではなく、自分を肯定してくれる空間なのだと思います。
そして、それは特別な施設や習いごとだけに限りません。
近所の公園や地域の集会所、図書館や放課後クラブなど、少し視点を広げるだけで、子どもが安心して過ごせる場所は案外たくさんあります。
親ができるのは、その存在に気づくきっかけをそっと差し出してあげること。
あとは子ども自身が、自分の足で新しい世界へ踏み出していくのを見守るだけなのだと感じます。
親としてできること
これから息子が成長していくなかで、学校や公園以外にも新しい居場所が増えていくでしょう。
部活動、習いごと、地域の活動、オンライン上のコミュニティなど、可能性は無限にあります。
親としては「ここに行きなさい」と押しつけるのではなく、選択肢を見せたり、少し背中を押したりする役割を大切にしたいと思っています。
子どもが笑顔で帰ってくる場所をいくつも持っている――。
それはきっと、将来どんな環境に身を置いても自分を守る力につながるはずです。
息子が今日も「ただいま」と帰ってくる声を聞くたびに、その大切さをかみしめています。