こんにちは、二児の父ぽよみです。
スーパーで買い物をしていると、同じものでも値段を見比べることが多々あります。
同じ食材でも、少しでも安いものを見つけたい――そんな気持ちは、今の時代、多くの家庭で共通ではないでしょうか。
そんな中、我が家ではある日ふと思いました。
「この“安いもの探し”、子どもたちに任せてみたらどうだろう?」と。
◆「どっちが安い?」を親子で考える買い物時間
家族でスーパーに行くと、つい親がリストを見ながら黙々とカゴに入れてしまいがちです。
でも、少し時間に余裕があるときには、子どもたちに“おつかい係”をお願いするようにしています。
たとえば、
- 牛乳:A社 1リットル158円
- B社 900ml 138円
どっちが安いと思う?
と質問してみるのです。
最初のうちは「138円のほうが安い!」と単純に値段だけを見て答える子どもたち。
でも、そこですかさず「量も違うよね。1リットルあたりだとどっちが安いかな?」と問いかけます。
すると、子どもたちは「うーん…1リットルは1000mlだから…」と、算数の知識を使って考え始めます。
この瞬間こそ、教科書では得られない“実践的な学び”が生まれる時間です。
◆スーパーはまるで“生きた算数教室”
スーパーの中には、算数の題材があふれています。
たとえば——
- 重さの単位(100gあたりいくら)
- 割引の計算(20%引きって、いくらになる?)
- まとめ買いの比較(3個入りと1個ずつ買うの、どっちが得?)
- 税抜・税込の違い
これらは、子どもたちが学校で習う算数の単元そのものです。
でも、実際に自分の目で見て、手で商品を持ち、値札を比べることで、「算数って生活の中にあるんだ」と実感できるのです。
「1個198円だけど、3個で540円って書いてある。これって本当に安いの?」
といった疑問も出てきます。
そんなときは、「1個あたりいくらになるか計算してみよう」と声をかけて、一緒に考える。
すると子どもたちは自然と筆算をしたり、暗算を試みたり。
学びが“遊び”のように変わっていきます。
◆節約と教育、どちらも叶う「一石二鳥」な買い物
もちろん親にとっても、子どもにとってもメリットは大きいです。
親にとっては、
- 買い物の時間が“教育の時間”になる
- 子どもの考え方や理解度がわかる
- 節約にもつながる
子どもにとっては、
- 学校で習う算数の意味がわかる
- 自分の判断で選ぶ経験ができる
- 家族の役に立つことで自信がつく
つまり「一石二鳥」どころか、「三鳥」にもなるのです。
◆「選ぶ力」も育つ
もうひとつ感じるのは、“選ぶ力”の育ちです。
スーパーには、同じような商品がたくさん並んでいます。
価格、量、産地、品質、そして賞味期限——。
どれを優先して選ぶかは、大人でも迷うものです。
そんな中で子どもたちは、「ちょっと高いけど国産のほうがいいかな」とか、「賞味期限が長いほうが使いやすいね」といった考え方を身につけていきます。
ただ“安いから”ではなく、“なぜ安いのか”“どんな違いがあるのか”を考えることも大切。
算数の延長線上に、「価値を見極める力」が育っていくように感じます。
◆日常の中に“学び”を
算数のドリルや問題集も大切ですが、こうした日常の中での経験こそ、子どもにとって本物の学びになります。
「生活の中で算数を使う」
それを実感した子どもは、数字に対して前向きな気持ちを持つようになります。
そして何より、親子で会話をしながら学べるのが一番の魅力。
家族で一緒に考え、一緒に笑いながら、「買い物=学びの時間」にしていく。
そんな積み重ねが、子どもの“考える力”を育ててくれると感じています。
◆おわりに
物価が上がり、家計を意識せざるを得ない時代。
でも、考え方を変えれば、それも学びのチャンスになります。
スーパーの通路は、子どもたちにとって“生きた教室”。
「どっちが安い?」「どうやって計算する?」——
そんな会話を楽しみながら、親子で算数の力を育てていきたいものです。